【至誠学園でのボランティアの話】チアリーディングは自己肯定感を育てる!


写真:右は至誠学園 高橋利一名誉園長 左はチアリングインターナショナル 中山麻紀子

米国のチアリーダーは米国の慰問などボランティア活動も積極的に行っていることは以前お話しました。私が代表を務めるチアリングインターナショナルでも、社会福祉法人、至誠学園でチアリーディングのレッスンをボランティアで行っています。

至誠学園は、さまざまな、お子様が、安心して生活できる環境を提供している社会福祉法人です。

私たちがボランティアを行うことになったきっかけ、それは、私が至誠学園出身者のメンターになったことです。

このメンティーを通して感じたことは、応援する気持ちがなんらかの形で子どもたちにいい影響を与えるのではないかと言う気持ちで、毎週レッスンに通っています。

今日は、至誠学園名誉園長の高橋利一先生にお話を伺いました。

至誠学園名誉園長の高橋利一先生 インタビュー

中山: 先生こんにちは!いつも楽しくレッスンさせていただいています。これまで子どもたちとチアを通して関わってきましたが、先生からご覧になってチアのレッスンは、至誠学園の子どもたちにどんなインパクトがあると思いますか?

 

髙橋利一先生(以下、髙橋): いろんなスポーツでもそうですけど、子どもたちは自己肯定感を求めているから、チアもそれを育んでいく一つの方法ですよね。

常に周囲に対して笑顔を見せながらも精一杯、競技していますよね。元気に笑顔を見せるとか、元気に演技するとか隊形作ったりする中で、自己表現するわけです。

チアは、他のスポーツと似ているところもありますが、ある種の人間関係の駆け引きや競争的なものよりも、自分から笑顔をみせ、それに対する他社の反応を喜んでいくというような感じなんじゃないかなと思うんです。

自分から笑顔を作るのは、自分の努力ですし、それをチーム全体でやっていくということに意義があると思うんです。チームでやるということは、こういう施設の子にとってはすごく大切なんです。

 

中山: チームワークが大切なんですか?

 

髙橋: 家庭崩壊するのは、つまり親子というチームが崩壊しているわけでしょ?お母さんはお母さんの役割を、お父さんはお父さんの役割をチームの中で果たせていれば、その子は安心てそこで生活できる。けれども、崩壊したチーム(家庭)を作り直すには、自分自身に何の役割があるかということも、子供も理解していかないとならない。そういう意味では、自己肯定感を生み出して自主性を育むチアの役割は大きいと思います。

 

中山: チアを通して明るくなったって印象はありますか?

 

髙橋: 明るくなりましたよね。だって一生懸命自分から表現をするし、それをまたみんなに褒めてもらえるし、そういう機会は施設に来る前にはなかったわけですから。自分からまず参加するというところから始まるわけですから。

 

中山: 不思議なのは、やりたいという気持ちはあるけれど、それを出すのがあまり上手じゃないようにも感じます。

 

髙橋: それまで、子どもたちは、まず自分の主張を素直に出せる環境じゃなかったですからね。それから、施設はまず、自分が来たくて来たわけじゃないですよね。入れられた場所でしょ?

 

中山: 通常の私のチアリングスクールとは違って、やりたいとか肯定したいことに抵抗がある感じがします。でも、そこは私が経験したことのないようなつらいことを経験したからなのかもしれません。だから単純に、体を動かして、エンドルフィン出して、セロトニン出して、ポジティブになるっていうのを身に着けてもらえればと思います。だって、元気になって欲しいですし。

 

髙橋: 家族の意思というのが一般家庭にある。ここ以外のスクールでは、親の意思もあるんでしょうか?

 

中山: 私たちのスクールは自分でやりたいという子が多いですけど、自分でやるって言ったからには、責任を持って一生懸命やっている印象です。ここの子どもたちは、一生懸命やっているんですけれど、そういう姿を表現するのが上手じゃないというか。そこはもっと表現していいことを私たちも伝えていきたいと思っています。

 

髙橋: そうした背景には、過去の問題が自分でも整理ができていないというのありますね。

 

中山: でもこの間、チョコレートを作ってきてくれた子がいるんです。「いつもありがとう」って。そういうのを経験すると、、変わってきているのかなと思います。

 

髙橋: 変わってきたと思いますよ、こうやって集まってくること自体が普通ないから。

 

中山: あと先生方も変わったと思います。高橋先生も、子どもたちと一緒に、先生もやって欲しいっておっしゃったじゃないですか?最近は笑顔も出るし、そこは変わったと思います

 

髙橋: 保護というのは、少し距離をもって観察すのことなんですね。ただ可愛いがるのではないんですよ。けれどそのバランスが難しい。というのも、その子がそれまでどういう生活をしてきたか分からないから。距離感や信頼関係の問題もある。愛着関係が成立している子供は、職員とのやり取りをみるとわかりますよね。だから職員も参加することによって、子どもとの絆ができて、子どもも安心して参加できると思うんですよね。

 

髙橋: 中山さんは子どもたちとワシントンD.C.に行きたいんですって?

 

中山: はい、ワシントンD.C.の「桜まつり」*に連れていきたいと思っているんです。そこでアメリカの子どもたちと一緒にパフォーマンスをしてもらいたい。そのためには、いろんなことをやらないとならないですよね。ダンスもやらないとならないし、やる気も起こさないとならないし、お金も集めないとならないとならないし。向こうも同じ環境の子どもがダンスをやっていて。そういうところのマッチングって大切じゃないかなと思っています。

 

髙橋: アメリカと日本で、どうやってダンスは合わせるんですか?

 

中山: ビデオをお互いシェアして、自分たちで学んで、リハーサルで何回かやって、そこで合わせるんです。

 

髙橋: アメリカでも同じような施設もあるし、里親のところにいる子ども大勢いるし、そういう経験や問題を共有する機会でもありますよね。チアそのものを頑張るという事もあるだろうし。

 

中山: 下手でも一生懸命やることに意義があると思います。はっとするような感動的な経験をすることで、何かが生まれると思うんです。「これをやりたいかも」って思ったりすることもあるでしょうし、アメリカで、普段見ないものを見ることにも意味がありますよね。夢が広がると思います。そして実際経験してみて、感動することが重要なんじゃないかなと思います。

 

髙橋: 子どもにはいい経験になると思います。去年、イベントを朝日新聞社主催でやりましたけれど、担当者がチアに期待されていた。チアをやったということで、とても感激されていました。これまでは、そうした舞台に出てくるのが、合唱とか音楽が多かったから。こうした活動が、他の施設にも波及していくといいと思います。

 

中山: はい、チアには大きな可能性があると思います!まずは、子供たちをワシントンに連れていかれるように頑張ります!

 

至誠学園の子どもたちと桜祭り参加するためのクラウドファンディングを行っています!

寄付を募っています!

Readyfor:準備中

GoFuneMe (英語のみ)
https://www.gofundme.com/f/RingTHEWORLD

毎年4月にワシントンD.C.で行われる全米桜祭り。CheeRing School(チアリングスクール)の生徒と姉妹校であるワシントンD.C.ダンスカンパニーCapitol Movement(キャピタルムーブメント)の生徒が過去5回参加し、パフォーマンスステージにてダンスを披露してきました。今回は至誠学園の子どもたちと一緒に参加するために、クラウドファンディングで資金を募っています!

子どもたちは桜祭りの前に、ビデオやリモートを利用して同じダンスや構成を学びます。そして本番前には協力し合いながら練習を行い、パフォーマンスに挑みます。この国際交流を通して、子どもたちは言葉の壁をこえた交流、協力することの大切さを学びます。

2020年はコロナウイルス感染症拡大の影響で中止となりましたが、2021年はバーチャルステージに参加しました。そして、2022年はオンライン上でダンスを覚え、現地のステージにて披露をしました!是非皆さんの応援をお願いします。

資金の使い道

・日本の養護施設に所属する生徒の招待費用、アテンド、旅費、宿泊、移動など
・ワシントンD.C.ローカルダンスカンパニーCapitol Movementへの寄付、
奨学金制度への貢献
・引率インストラクターのアテンド費用、旅費、宿泊費など

税金控除が可能です。『寄附金受領証明書(領収書)』が必要な方は、お申し出ください。

リターンについて(ReadyForのみ)

寄付をいただきました方々へは様々なリターンをご用意いたしております!

・元米プロチアリーダーによるダンスエクササイズレッスンご招待
・自分の寄付により開催された桜祭りステージのお写真を共有
・チアダンスを通してグローバルマインドを身につけるCheeRing School(チアリングスクール)ホームページへ広告の掲載
・英語でダンス!幼稚園の正課授業も開催中。POPRing Englisj(ポップリングイングリッシュ)ホームページへ広告の掲載

*桜まつり:全米桜祭りのこと。米国のワシントンDCで毎年行われる全米桜祭りのこと。1912327日に、当時の東京市長だった尾崎行雄がワシントンに桜を寄贈したことを記念して行われています。現在は二国間の友好関係の象徴として、パレードなどさまざまなイベントが行われています。

*Capitol Movement: 恵まれないお子様たちへの奨学金制度があるダンスカンパニーです。